【KNBC会員紹介】中小の課題、高校生が改善提案
スリーハイ、県立綾瀬高「仮想支店」で授業
中小企業の経営課題は高校生が解決─。産業用ヒーター製造、スリーハイ(横浜市都筑区東山田)は、NPO法人SoELa(川崎市麻生区)と連携し、県立綾瀬高校の授業に協力した。授業では生徒323人が参加し、仮想の「スリーハイ綾瀬高校支店」を設立。経営企画部や営業部といった仮想部署を設け、授業時間を利用し、各分野における課題解決アイデアを話し合った。最終的には選抜された9グループが"改善提案"を披露した。
2022年度から高校で必須科目となった「総合的な探究の時間」を利用した。同校ではアントレプレナーシップ(起業家精神)教育に力を入れており、その一環としてSoELaから推薦された同社が協力することになった。
準備期間を経て、昨年末にキックオフ。同社の「綾瀬高校支店」を経営企画・営業・商品開発・人事・広報の部署に分けた。
生徒たちは希望する部署に配属され、週1回、各分野で同社が抱える課題の解決策について、男澤誠社長や社員も加わり話し合った。
生徒たちはグループ別に分かれ、解決のためのアイデアをまとめ、プレゼンで発表した。その中で勝ち残った計9グループが最終の「代表者プレゼン(5分間)」で男澤社長らの前でアイデアを披露した。「中には私たちが驚くような素晴らしい提案もありました」(男澤社長)。
採用できるアイデアも
こうした中、見事1位になったのは、商品開発部による「テイクアウトした商品を熱々のまま家まで運ぶことができるヒーターつきエコバッグ」のアイデア。2位は経営企画部による昼礼の改善提案として「社員による三択式クイズ大会の実施」だった。
男澤社長は「すぐに採用できる提案もありましたので、今後は本業に何らかのフィードバックをしていきたいです」と話していた。
※記事出典:かながわ経済新聞より